こんな会社で働いてみたい!働きたい職場ランキング1位の労働環境とは?

2011/09/05    カテゴリー: 事例紹介(海外・国内)



こんな会社で働いてみたい!働きたい職場ランキング1位の労働環境とは?

■ 従業員の医療費、歯科治療費などはすべて無料。
■ 病欠の日数制限なし。
■ 週35時間労働。
■ 月額約2万円で社内託児所の利用可能。
■ 昼食、夕食は家族で食べることを会社が推奨。
■ 子供向けサマーキャンプの開催。

なんともうらやましい労働条件の数々。

仕事と生活のバランスがとれた理想の働き方ができそうです。家族がいる方は特に魅力的に感じるのではないでしょうか。

残念ながらこれは日本の企業ではありませんが、世界にはこんな企業が実在しています。

エンプロイヤーブランディングとは何か」 「エンプロイヤーブランディングに重要な5つの指標」という記事では、雇用主として企業という「職場」をブランディングしていく「エンプロイヤーブランディング」の考え方について解説してきました。

今回は、具体的な事例を通して、職場をブランディングするエンプロイヤーブランディングとはどういうことなのかを考えてみたいと思います。

働きたい職場ランキング2010年の1位の企業

The Great Place To Work Instituteは、職場環境や従業員の意識などを調査する団体で、その分析結果は雑誌Fortuneで毎年「Best Companies To Work For」として発表しています。

このランキングの常連で、2010年に1位になったのがSAS Instituteです。

エンプロイヤーブランディング

SASはデータ解析ソフトウェアやBIツールの開発・販売を行う、世界でもトップクラスのソフトウェア会社です。以下の図にみるように、収益も年々向上しています。

エンプロイヤーブランディング

企業を支えるのは「従業員と会社の信頼関係」です。このポリシーが言葉だけではないことは、従業員の離職率で明らかです。

SASの離職率は年平均2−4%で、同じ業界の平均17−30%と比較してとても低くなっています。従業員はSASを「創造とイノベーションにフォーカスした最適な環境」と評価しています。

実際にSASに勤めるグラフィックデザイナーは、シリコンバレーの企業から年収40%アップでヘッドハンティングのオファーを受けました。しかし、年収よりもSASの労働環境を優先し、そのオファーを断ったそうです。それだけ魅力的な職場であるということです。

では、実際にどのような職場環境を実現しているのでしょうか。The Great Place To Work Instituteが発表したSASについてのレポートを元に紹介していきましょう。

従業員と経営陣の直接のコミュニケーション

エンプロイヤーブランディング

経営陣は直接、かつ率直に従業員に話をし、従業員からの質問に答え、従業員のアイデアやフィードバックを聞く。これがSASの基本ルールとなっており、1対1のミーティングや小グループでのミーティングなどを実際に行っています。

さらに経営陣24人はブログも公開しており、そこで考え方の表明をしています。ブログの多くが従業員だけでなく、誰でも見られるようになっています。

また従業員に向けたWebのストリーミング配信でメッセージを伝えるということも行っています。見ている人はコメントや意見投稿をできるようになっていますし、配信中にアンケートなども行われます。

様々な手法で、オープンかつ公平に情報を共有し、また従業員の意見を聞く努力をしていることがわかります。

平等な給与体系と福利厚生

エンプロイヤーブランディング

SASの従業員の給料は、入社時期や年齢などで区別されません。

職位に応じた平均的な給与が週35時間労働という基準で設定されており、超過分はそれに応じて支払われます。

従業員の意見に以下のようなものがあります。

 

SASは労働時間が個人の裁量に任されている。業務時間として9時から5時が推奨されているが、実際は時間内であっても、個人的な理由で会社を休んでもいいし、休暇も自由にとれる。プロとしてスケジュールを管理することが求められている。

給与水準だけみると、一般的な企業と変わらないようにみえますが、給与以外に医療費の全額補助、託児所サービス、フィットネス、食事サービス、駐車場の提供などは、職位に関わらず全従業員に適用されています。これは従業員にとっては大きな魅力です。SASの見積りでは、こうした福利厚生が給与の40%アップと同じくらいの価値があるそうです。

充実の医療保障

エンプロイヤーブランディング

SASの本社はノースカロライナ州キャリーの広大な敷地にあります。その敷地内には、病院もあります。

病院は平日は毎日営業しており、4人の医師と10人の看護婦が勤務しています。この病院の利用は、従業員であれば無料、家族は90%を会社が負担してくれます。医療費が高いアメリカにおいて、これは大きなメリットです。もちろん、社内外の病院を利用することもでき、その場合でも従業員の医療費は全額会社が負担します。

この取組みは、一見会社の負担が多すぎるように見えますが、結果として従業員の健康が維持され、企業が負担する医療保険の年間30万ドルの削減につながっています。

託児所とフィットネス

エンプロイヤーブランディング

社内には高い品質のサービスを提供する託児所が用意されており、月額2万円から利用できるようになっています。さらにフィットネス、プール、図書館も整備されており、従業員はいつでも無料で利用できるようになっています。

従業員は、健康を保ち、家族のことを心配せずに、ストレスを最小にして、働くことができるのです。また、年齢のため退職した元従業員のための高齢者サービスも用意されています。

こうした取り組みを通して従業員の95%が、「SASは心理的にも感情的にも健全に働ける場所」と評価しています。

社会貢献

エンプロイヤーブランディング

SASが力を注いでいるのは従業員のケアだけではありません。二酸化炭素の排出削減のための巨大なソーラーファーム、敷地内に導入した大規模洗浄システムによる水の再利用など地球に配慮した環境づくりにも積極的です。

また高校生向けの英語、科学、数学、社会学などのカリキュラムサポートを無料で提供しています。SASは教育のサポートを通して、人々が情報を活用したりや新しいアイデアを生み出せるようにすることを目指しています。

そしてこうした社会貢献活動が従業員に「SASで働くことの誇り」を抱かせるのです。

ソーシャルリクルーティング時代に欠かせない取り組み

SASは離職率が低いだけでなく、全国から膨大な採用応募のある人気企業ですが、それは企業がぶれずにエンプロイヤーブランディングを推進していることが一因です。

ソーシャルリクルーティング時代に、実際の姿が丸裸になるのは、応募者も企業も同じことです。

実態が丸裸になって、スローガンとして掲げていることと現実の差がバレたら怖いと感じるのであれば、少しずつでいいので理想に近づくよう改善していくべきです。SASのように従業員が誇りを持って働けるような企業であれば、実態を見せることが大きなプラスになります。

Image: FreeDigitalPhotos.net

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