【寄稿】三石原士氏の考えるソーシャルリクルーティングの世界

2011/07/26    カテゴリー: 寄稿


ソーシャルリクルーティングの世界」ブログでは今後、さまざまな立場の方にとってのソーシャルリクルーティングについての考えを紹介していく予定です。
第2回目の今回は、ソーシャルリクルーティングを実際に始めるにあたって、意識しなければいけない初めの一歩について、総合人材サービス企業のマーケティング部所属の三石原士氏にご寄稿いただきました!


ソーシャルリクルーティングの世界

初めてソーシャルリクルーティングを始める前に確認すべきこと

ソーシャルリクルーティングが話題になってきました。Twitterやブログで情報発信を続けていたこともあり、私個人にも問い合わせが多くなり、人事担当者の関心の高さを感じる毎日です。

そこで、初めてソーシャルリクルーティングに取り組むにあたり、押さえるべきポイントについてお話したいと思います。ソーシャルリクルーティングとは、ソーシャルメディアを活用した採用手法ですが、これがいま多くの採用担当者の関心を引く背景として、以下の要因があると考えています。

1:採用コストの削減
2:採用ターゲットのマッチング精度の向上
3:ターゲットとのコンタクトポイントの増加

ソーシャルメディアは無料のツールが多いため、仮にソーシャルメディアを通して採用が成功すれば、大手の求人広告や人材紹介などのサービスを利用するよりもコストを抑えることができるでしょう。

また採用ターゲットのソーシャルメディア上での情報発信の内容を確認することで、スキルや経験、人柄に至るまで、会社の風土にマッチングした人材なのかを精査することができます。

そしてWeb上に新しいコンタクトポイントを設けることで、ターゲットにアプローチできる機会も格段に増えることでしょう。

主に上記に挙げた3つのメリットによって、ソーシャルリクルーティングが注目を集めていると考えます。

「共感ポイントを見つけ出すこと」が、ソーシャルリクルーティングの第一歩

では、ソーシャルメディアを活用すれば、誰もが採用に成功できるのでしょうか。

答えは、NOです。

ソーシャルメディアの活用に限らず、採用の成功で重要なことは、「ターゲットと企業の共感ポイントをマッチングさせること」だと考えます。

求人広告、人材紹介など、数多くの採用手法がありますが、すべてはお互いが相思相愛になれる「共感ポイントのマッチング」でしかないと思っています。この点を認識せずにソーシャルメディアの活用を進めると「手段の目的化」につながります。そして、手段が目的化した時点で、ソーシャルリクルーティングは成功しないでしょう。

ソーシャルメディアを活用した採用手法のポイントは以下の3つに整理できます。

1:誰に
2:何を
3:どう伝えるのか。

「誰に」が言語化されていなければ、発信者の好みによる情報発信がなされて、採用ターゲットの共感を得ることはできません。ターゲットのモチベーションを高める「何を」がはっきりしていなければ、相思相愛の関係づくりはできないでしょう。

まずは、「誰に」「何を」「どう伝えるのか」の3点を事前にまとめ、共感ポイントを明確にすることが、ソーシャルリクルーティングの成功に向けた第一歩です。

共感ポイントの次に、初めてツールの選択と表現へ

共感ポイントが明確になれば、あとはツールの選択と表現です。

つまり、この段階で初めてソーシャルメディアの選択が出てくるわけです。ソーシャルメディア上にターゲットがいなければ、そもそもコンタクトをとることができません。またターゲットがモチベートされる要素がソーシャルメディアの表現にマッチングしない場合も選択する必要はありません。それにターゲットがクローズドなコミュニケーションを望む方であれば、無理にアプローチすると不快に思われてしまいますので、ソーシャルメディアを活用するべきではないかもしれません。ターゲットのキャラクターから共感ポイントを軸にじっくりと判断することが大切です。

それから、『ソーシャルリクルーティング=Twitter、Facebookの活用』 だと思われがちですが、それは間違いです。ソーシャルメディアによって共感を生む手法はTwitterやFacebookだけではないからです。

たとえば、「技術力に自信があり、もっと技術向上を目指したいエンジニア」に「技術レベルの高さ」を伝えたいのであれば、ブログという手段も考えられます。

事例として少々古いのですが、エンジニアが持ちまわりで技術を紹介する「ウノウラボ」は技術レベルの高いエンジニアたちの高い関心を集め、サイドバーに求人リンクを張るだけで採用ができた、まさにソーシャルリクルーティングの先駆けでした。

今では多くのIT/Web系の企業がこの成功事例を取り入れ、社内のエンジニアが競うように技術をアウトプットしています。採用ブランドにも大きく寄与していることでしょう。これもターゲットに対して、何をどう伝えるのかを見事にプランニングした好例だと思います。

重要なことは、共感のマッチングポイントを理解することです。そして、表現や手法としてソーシャルメディアがツールとして適切なのかを正確に判断することが大切です。

まとめ:ソーシャルリクルーティングを始める前にじっくり検討を

ソーシャルメディアは、あくまでも採用を支援するツールのひとつです。ソーシャルメディアを万能な採用ツールだと錯覚してはいけません。的確な人材ターゲット、キャラクタライズ、そして戦術への落とし込み。そのすべてが機能して、はじめてソーシャルリクルーティングが成功するのだと思っています。

それにソーシャルメディアを通してターゲットとコンタクトをとり、リレーションを築くためには長期にわたる担当者の運用コストやガイドラインの整備も考慮に入れなければなりません。

せっかく時間をかけて挑戦的な採用を実施するわけですから、苦労だけで終わる採用活動にだけはしたくありません。逆にしっかりとプランニングを行い、長期的なリレーションを築ければ、ソーシャルメディア以上の採用ツールはないでしょう。

苦労を確実に成果につなげるためにもまずは採用活動の基本に立ち戻り、誰に何をどう伝えるのかを落とし込み、そしてその手段のひとつとして、ソーシャルメディアの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

三石原士氏 ■著者プロフィール:
三石原士 (Motoshi Mitsuishi)

総合人材サービス企業のマーケティング企画部所属。ソーシャルメディア・マーケティング・ディレクター。
ソーシャルメディアを中心とした、企業とヒト、ヒトとヒトをつなぐコミュニケーションの企画・プランニング・実行を担当。企業向けにWEB、紙、動画など、各種メディアを活用した採用企画提案・制作ディレクションを経験後、現在はソーシャルメディアを活用した採用支援やコンサルティングを行っている。また社内でも主に営業担当者向けにSM活用コンサルティングを実施。ライフワークとして、大学生向けにソーシャルメディアを活用した就職活動サポートも実施している。
http://design-scape.jp/
https://www.facebook.com/mitsuishi.motoshi
 

※「ソーシャルリクルーティングの世界」ブログでは、寄稿を受け付けています。ご興味をお持ちの方は、下記よりご連絡いただけますと幸いです。
http://www.social-recruiting.jp/contact

Image:FreeDigitalPhotos.net

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