【採用担当者必見!】2014年度3年生への採用活動は4年生になってから。「採用選考に関する指針」ポイントまとめ
2014年度3年生への採用活動は4年生になってから。
2013年9月に経団連が公表した「採用選考に関する指針」は、これまでの企業の新卒採用活動を大幅に見直しを求めることになりました。
今回は改めて「採用選考に関する指針」のポイントを整理するとともに、2014年内にどういった活動や準備が必要なのかを考えてみましょう。
採用選考に関する指針とは
これまで経団連が発表していた「採用選考に関する企業の倫理憲章」は、2013年9月に「採用選考に関する指針」に名称が変更されました。
その中で、新卒採用に関するスケジュールが現在よりもさらに後ろ倒しされ、企業が採用に関する広報活動(会社説明会など)を開始するのは、現在の12月1日から3月1日となりました。
さらに、試験や面接など実際の選考活動は現在の4月1日から8月1日となりました。
[参考] http://www.keidanren.or.jp/journal/times/2013/0718_04.html
適用対象は、2016年度入社以降の採用選考活動となっているため、2014年4月の新3年生以降の新卒採用は新スケジュールにのっとる必要があります。
2011年の改定により10月からの広報活動が12月に後ろ倒しされたところ、さらに3ヶ月後ろ倒しになるので、企業としては広報活動の戦略を考えなおす必要があります。
行ってよい広報活動、自粛するべき広報活動
「『採用選考に関する指針』の手引き」によれば、採用における広報活動とは、以下のように定義されています。
広報活動とは、採用を目的として、業界情報、企業情報などを学生に対して広く発信していく活動を指す。
なお、広報活動を開始したとみなされるのは、「自社の採用サイトあるいは就職情報会社の運営するサイトで学生の登録を受け付けるプレエントリーの開始時点」とされています。よって、3月1日以前には、学生に個人情報を入力させるような活動や、個人へ向けた広報活動は一切行ってはなりません。また、特定の大学での学内セミナーなどへの参加も自粛します。
一方で、不特定多数に向けた情報発信による広報活動は、上記の自粛事項には含まれていません。不特定多数に向けた以下のような広報活動は、3月1日以前から実施してもかまいません。
・ホームページにおける文字や写真、動画などを活用した情報発信
・文書や冊子等の文字情報によるPR
つまり、自社のWebサイトに加え、FacebookページやYouTube、ブログなどを通じた広報活動は自粛するべき対象には含まれていないのです。
インターンシップは採用活動とは結び付けない
インターンシップについては、これまでと同様に「採用選考活動とは一切関係ないことを明確にして行う」とされています。
そもそもインターンシップは、「産学連携による人材育成の観点から、学生の就業体験の機会を提供するもの」として位置づけられており、採用活動とは異なるものであるからです。インターンシップで得られた学生の個人情報を元に採用活動を行ってはいけません。
ただし、企業の採用のための広報活動を含むプログラムとして学生を職場に受け入れる場合は、広報活動の開始日である3月1日以降に実施するべきとされています。このとき、通常のインターンシップと区別するためにも、プログラム名に「インターンシップ」という言葉を含めないようにするべきとされています。
ソーシャルメディアを活用した広報活動がさらに重要に
本ブログでは、たびたびFacebookページや動画を使った企業の採用のための広報活動について取り上げてきました。
採用活動が後ろ倒しされることになってからは、学生の理解を深めるためにも早くから学生に向けた情報発信を続ける必要があります。採用というよりも、学生に向けた企業活動についての情報発信の場として、ソーシャルメディアを使うという手法を取り入れることが、企業と人材のマッチングを成功させる上で重要になります。
「新3年生の広報活動は2015年の3月からだ」と考え、2014年にまったく動かない企業は、採用活動に出遅れ、優秀な人材の獲得ができなくなる可能性もあるのです。
エントリーシート受付、Webを使った採用試験は8月以前でも可能
選考活動については、試験や面接などは8月1日以降となりますが、ウェブテストやテストセンターの受検、エントリーシートの提出などは、それより以前でも可能です。理由は、面接や試験など学生を時間的、場所的に拘束する活動とは異なり、学生が時間、場所に縛られずに参加することができるためです。
当ブログでも、プログラミングコンテストができるサービスなどを紹介してきましたが、オンラインでいつでも自由に参加できるようなこうしたサービスは今後採用活動においても活発に利用される可能性があります。
また、最近動画を活用した企業の採用活動を支援する「Hirevue」や、国内でも「recme」のようなサービスの広がりによって、非対面での効率的な選考や、求職者にとっても効率的な自己アピール手法や求職活動手段が生まれ始めるでしょう。
[まとめ] 短期間になったというよりも、長期間での情報発信が重要に
「採用選考に関する指針」を見ると、一見採用活動が後ろ倒しになり短期化しただけのように見えますが、実際にはより長期的な情報発信で企業活動や文化を学生に伝えていくことが改めて重要になってきているといえます。
「エンプロイヤーブランディング」というキワードで、本ブログでも度々取り上げてきましたが、こうした取り組みは企業にとって最適な人材を得るためにも欠かせない活動になっていきそうです。
我々はこの経団連が示す指針を認識した上で、アベノミクスの3つ目の矢となる「日本再興戦略(成長戦略)」における重要項目の一つでもある「若者・女性等活躍促進」を後押しする意味合いでも、もう一度新卒採用活動に取り組む必要があります。

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