LinkedInが予想以上の好決算!順調なLinkedInの今後の戦略とは?
2013年8月1日、LinkedInが2013年度第二四半期の決算を発表しました。結果は四半期売上3億6,400万ドル(1ドル100円で364億円)となり過去最高の売上を達成し、継続して着実な成長をしていることがわかります。
また、2012年末にユーザー数が2億人に達してから、その後6ヶ月でさらに3,600万人のユーザーを獲得しました。ユーザー数の伸び率を勘案すると、2013年度内で3億人に到達する可能性も十分秘めています。
今回は、様々なリリース情報から今後のLinkedInの更なる飛躍の源泉を3つのポイントに分けて紐解いていきます。
1:スピード感あるスマートフォン対応
正直、これまでのLinkedInのスマートフォン対応は、FacebookやTwitterなど他社のSNSアプリと比較すると、利便性、操作性などでかなり遅れをとっていました。
しかし、2013年4月にLinkedInは劇的なUI変更をして、著しい改善を行いました。
(⇒参考リンク:LinkedIn Continues Its Mobile Transition With Expanded Search On iPhone & Android)
さらに7月初旬のアップデートで、スマートフォンからLinkedIn内に掲載されている求人を検索できるようになりました。むしろ今までできなかったことが不思議でもあるほどですが、従業員情報や企業のリリース情報などが掲載されている会社ページ含めたLinkedIn独自の求人情報を検索、閲覧できることは、今後のPV、利便性に大きく影響することとなります。
2:採用・求職サービスとしての拡充・展開
そして2013年8月初旬には、スマートフォンからLinkedIn内の求人情報に対して、履歴書を作成することなく、簡単に応募できる機能がリリースされました。
これは、LinkedInに登録されたプロフィール情報を応募者情報として、履歴書の代わりとして提供することによって実現しています。
garbsが提供する、「スキル」と「こだわり」で選べるエンジニア目線の求人・転職サイトである「Forkwell Jobs」も、エンジニアとクリエイターのためのポートフォリオサービスである「Forkwell」に登録されたユーザーの情報を元に応募できるような仕組みを用意しています。
LinkedInの場合も、Forkwell Jobsの場合も、ユーザーの登録情報を活用することで、履歴書作成の煩わしさを削減しています。これにより、求職者と企業の出会いのきっかけを広げ、結果的に採用の成功率が上がれば、サービスプラットフォームとして収益機会も増えることになります。
3:営業・マーケティングツールとしての拡充
2013年7月にLinkedInは新広告サービスとして「Sponsored Updates」の提供を開始しました。これは、FacebookやTwitterと同様に、投稿に対して広告費用をかけることで露出の機会を増やす広告商品です。すでにある広告サービスも含め、日々増加するユーザー数を武器に収益化をはかっています。
さらにLinkedInはプラットフォーム上の広告商品や採用領域の広告に限らず、従来のテレアポ(Cold Call)等のアウトバウンド営業手法に対しても、積極的な提案を行なっています。それが、LinkedIn内のつながりを活用して効率的にアポイントメントを取得する「Social Selling」です。
最近では、セールスフォースと連携させることによって、セールスフォースの顧客データベース内に営業担当のLinkedIn情報やLinkedIn内の会社ページの情報を表示できるようにしています。LinkedInとの連携によりセールスフォースは充実した営業管理ツールとして活用できるようになっています。
例えば、世界トップクラスの大手ITベンダーではほぼ全員の営業マンが新規開拓時にテレアポ等ではなくLinkedIn経由でアポイントをとっているとのことです。
まとめ:ハイスペックなユーザーを抱えるサービスだから持つ新サービスの可能性
ユーザー数でいうと、LinkedInはちょうど現在飛躍中のLINEとほぼ同じですが、このペースでいけば2013年度内にも3億人に達する可能性があります。世界のビジネスパーソンが利用する世界最大のプロフェッショナルネットワーキングサービスとしてLinkedInのビジネス展開は非常に堅実です。特に、アメリカ国内ユーザーに限れば、ユーザーの平均収入が800万を超えているという人もいるほどです。
「世界中のプロフェッショナルの生産性を高め、より成功するよう、つないでいく」
これはLinkedInのミッションですが、ビジネスパーソンがユーザーであるLinkedInには、採用・求職支援サービス以外の展開も充分に可能性があります。
例えば2013年4月に90億円(1ドル100円として)でLinkedInがPulseを買収(→リンク)した際には、プロフェッショナル向け出版プラットフォームとしての可能性を示唆するなど、今後我々が想像できないサービスを展開していくことも充分考えられます。

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