採用に成功しているB2B企業のオンラインの取り組み事例~「エンプロイヤ−ブランディング・求職者中心主義コンテンツ」が鍵!

2013/07/30    カテゴリー: 事例紹介(海外・国内)




ソーシャルメディアを採用領域で効果的に活用している企業の筆頭に取り上げられるのが、Sodexo USAです。Sodexoは、フードサービスやファシリティーサービスを提供するB2B企業で、アメリカでは約12万人の従業員を抱えています。

Sodexoでは、2007年からソーシャルメディアを使った採用に取り組み始めました。ソーシャルメディアを使った採用活動を推進したのが、Arie Ballという女性のバイスプレジデントです。まだ他の企業がソーシャルメディアに取り組み始める前から、彼女は採用領域でのソーシャルメディアの活用を模索し始めました。

Sodexoの採用のための戦略を理解するキーワードが「エンプロイヤ−ブランディング」と「求職者中心主義のコンテンツづくり」です。

同社は大企業であるにも関わらず、B2B企業であるため、GoogleやStarbucksほど学生に知られていませんでした。また職種が多岐に渡り過ぎて、一つ一つの仕事内容について説明しきれないという課題もありました。こうした課題を解決するには、ソーシャルメディアは最適だったのです。

Sodexoでは、ソーシャルメディアを採用に活用することで、2007年と比較して、530%の採用Webサイトのトラフィック増加、採用にかかる日数を平均8日間短縮、年間30万ドル(約3千万円)の採用コストの削減に成功しました。

参考:How Sodexo Recruits Using Social Media [Video Interview]

今回は、Sodexoの取り組みを見ていきたいと思います。

コミュニティの中心は、そこで働いている人たちのコンテンツ

B2Bの企業で多くのユーザーを集めるコミュニティを作っていくのは、B2Cの企業に比べて難しいというのは、多くの方が実感されていることでしょう。

Sodexoは、単に募集中の職種を紹介するだけでなく、従業員にフォーカスしたコンテンツを様々なチャンネルを使って配信し、Sodexoの仕事の裏側にいる人々、彼らがやっていることを紹介していくことにしました。まさに、当ブログでもたびたび取り上げている「エンプロイヤ−ブランディング」です。

たくさんのチャンネルをまとめるハブとなる場所がSodexoのWebサイトのキャリアページです。ここからすべての採用に関連するコンテンツを見つけることができます。

採用に特化したキャリアブログ

ブログ「Sodexo USA Carrer Blog」では、業務内容、企業文化、面接のコツ、社会活動、キャリアプロセスなどについて取り上げています。更新頻度も高く、1週間に複数の記事が更新されています。

例えば、本記事執筆時点の最新記事は2013年7月12日の「Sodexoのファシリティマネージャとして成功するためには」というタイトルの記事です。

ファシリティマネージャは、認知度があまり高くない業種であることを踏まえ、施設関連の様々な部分を担っていることを図入りで紹介しています。その上で、成功するための要件として「顧客の満足度に集中すること」「清掃、メンテナンス、グランドサービスなどのコアとなるファシリティサービスと、大きなコミュニティの相互関係についての深い理解」などを紹介しています。

ソーシャルメディアをフル活用

FacebookTwitterLinkedInなどのソーシャルメディアも最大限に活用しています。

中でも、YouTubeが充実しています。YouTubeのチャンネルページは2013年6月に新しいデザインに変わり、ページ構成などを任意に作れるようになりましたが、その変更にもばっちり対応しています。

公開されている動画には、従業員がSodexoの社風について語るもの、企業ミッションを伝えるもの、Sodexoにエントリーするための流れを紹介したもの、レジュメのポイントを解説するものなど、様々なジャンルがあります。動画のタイプも多様で、人物へのインタビューもあれば、アニメーションもありますし、人が携帯の着ぐるみを着たコミカルな動画もあります。

職種ごとに業務内容を紹介するページを用意

多岐にわたる業務を紹介するために、それぞれにコミュニティを作成して、詳しい情報を発信しています。

例えば「Housekeeping Management Community」では、その役割、その職で働く人達の話などが掲載されており、その職に興味のある人にとって参考になるようにまとめられています。

タレントコミュニティ×モバイル

求職者、あるいは将来的な求職者は、Sodexoの「タレントコミュニティ」に氏名、連絡先、興味のある職種、レジュメなどを登録しておくことができます。登録しておくと、関連する職の募集があった時に、通知されたり、採用担当者から連絡を受けることができます。

この機能がモバイルアプリにも対応しました。モバイルアプリを入れておけば、いつでも自分の関心のある職種について調べることができるのです。あらかじめ自分のプロフィールを登録している場合は、自分にぴったりの仕事を見つけたらモバイルアプリからそのまま応募することもできます。

しかも、このアプリから、SodexoのFacebook、Twitter、YouTube、ブログの更新情報を表示させることでもできます。

情報を発信していても見てもらえなければ意味がありませんが、アプリを作ることで見てもらいやすい環境を作っています。

モバイルアプリについては、以下の動画で紹介されています。

[まとめ]6年かけて作り上げた採用のためのコミュニティ

Sodexoの取り組みを紹介しましたが、どれも「求職者が必要な情報を提供する」という強い意思が感じられます。会社の中身を伝える情報を心血を注いで作っている姿勢、情報にアクセスしやすい環境作りには、感動すら覚えます。

特に、職種ごとのページでは、応募者が採用された後に任される仕事を紹介するだけでなく、その人の将来のキャリアパス、目標などにも触れているところは、採用活動の時点で人材育成も考慮していることを感じます。

実際、採用された応募者のうち、およそ半数がSodexoのソーシャルプラットフォームを使って情報収集にあたり、面接に備えたということです。

「今すぐの転職・採用の関係」だけでないタレントコミュニティという機能では、2年前からその活用が注目されているタレントプール(「不採用や退職でサヨナラなんてもう古い!「タレントプール」が変える企業と求職者の新しい!つき合い方」)という採用スタイルをモバイルにも適用することで、リアリティある採用手法となっており、今後スタンダードになる可能性があります。

Sodexoはこの仕組みを2007年から6年かけて作り上げました。しかも、ブログの更新頻度が高く、ソーシャルメディアの新仕様にも迅速に対応していることから、「作って終わり」ではなく、常に最新の情報を提供していることがわかります。

こうした取り組みは、人事関連の業務を行う人にとって、業務が増えて大変になったと思いますか?実は、人事部門の従業員の満足度調査では、調査開始時は5点満点中4点以下だったのですが、取り組みを始めて以来、年々満足度が向上し、現在では4.63点になているそうです。人事の人たちにとっても、情報発信を通して採用の品質向上をはかることが、業務のやりがいにつながっているのかもしれません。

Sodexoは、2013年の4月より、スタートアップが提供する「QUEsocial」というサービスを採用関連の担当者が利用を開始することを発表しています。このサービスは、コンテンツをソーシャルメディアに簡単にシェアできるプラットフォームですが、その中にゲーミフィケーションの要素なども含まれています。このサービスについても、機会があれば取り上げてみたいと思います。

Sodexo Selects QUEsocial to Amplify Social Recruiting Success
http://www.prweb.com/releases/2013/4/prweb10685364.htm

Sodexoは、フランスの企業で「フォーチュン500社」の1社で、80カ国で38万人の従業員を抱える大企業です。一見インターネットとはあまり関係のない産業の大企業でも、無料から活用できるインターネットサービスを工夫しながら活用するトレンドはこれからもっと大きくなっていくことでしょう。

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池見 幸浩
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