世界の一流大学に無料で留学できる!参加型オンライン大学講座(MOOC)まとめ

2013/05/29    カテゴリー: 最新動向(海外・国内)



世界の一流大学に無料で留学できる!参加型オンライン大学講座(MOOC)まとめ

アベノミクスの成長戦略のおかげで有効求人倍率もリーマンショック前まで戻り、採用市場は活性化し始めています。それに連動する形で企業の「教育研修」への投資も増え始めており、当社でも定額制研修サービスや中間管理職向けのグロービスを活用した研修を導入しています。

また、米国務省が日本人学生に発行する新規のビザは2011年が1万6,811件だったのに対し、2012年は1万8,668件と増加しており、海外MBA等の留学も人気になり始めていることがわかります。一方、国内MBAや東京大学EMP(エグゼクティブマネジメントプログラム)のように、企業や官庁の幹部候補を対象に教養と知識を身につけるためのスクールなども流行しています。

しかし、企業が研修コンテンツやカリキュラムを構築し提供するためにはコストがかかりますし、適切なコースを見極めるための専門性も求められます。一方、個人が自己研鑚のために限られた時間の中で外部のサービスを効率的に受講するには、時間的にも資金的にも難しいというのが現実です。

そんな中、企業研修や個人の学習機会の獲得のための新しい手法として、大規模オンライン講座MOOC(Massive Open Online Course)」が注目を集めています。オンライン講座と言っても、ただ録画された授業を傍聴して終わりではなく、受講生の一人として講師に質問したり、他の受講者とディスカッションしたり、課題を提出することもできます。さらに、サービスによっては大学単位認定も可能になっています。

まだまだ国内での知名度は低いですが、2013年に入り東京大学京都大学などもすでに参入し、無償の講義配信の準備を進めています。2013年後半は国内でもMOOC元年と言えるような状況になるでしょう。

こうしたサービスを効果的に取り入れることができれば、会社の規模に関わらず、充実した社内教育制度を確立することができます。また、「働いているけれど留学したい」と考える個人にとっても夢の実現のチャンスです。

そこで今回は、勃興する世界のMOOCサービスを整理し、その上で未来のキャリアアップ手法について予測してみましょう。

世界のMOOCサービス

Udacity (ユーダシティ)

Udacity (ユーダシティ)

Udacityは2011年に始まったMOOCの老舗サービスです。サービス開始当初は2つの講義のみの実験的なプロジェクトだったにも関わらず、190ヶ国から16万人の受講者を集めました。Udacityはスタンフォード大学の元教授であるセバスチアン・スランが立ち上げたもので、人工知能やコンピューターサイエンス関連のコースが充実しています。

▼UdacityのYouTubeチャンネル
http://www.youtube.com/user/Udacity
#mmoc01

 

edX (エデックス)

edX (エデックス)

ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学が合同で立ち上げたMOOCで、著書『これからの「正義」の話をしよう』や、テレビ番組『ハーバード白熱教室』で知られるハーバード大ロースクールのマイケル・サンデル教授の講座も受講が可能です。2013年5月に京都大学も参画を発表しています。

 

Coursera (コーセラ)

Coursera (コーセラ)

Courseraは、スタンフォード大学でコンピューターサイエンスを教えていたダフネ・コラーとアンドリュー・ングという2人の教授が立ち上げたベンチャー系のMOOCです。すでに2,200万ドル(1ドル100円計算で約22億円)の資金をVCから調達(→リンク)しています。2013年2月には東京大学も講座配信(→リンク )を開始しました。

 

iTunes U

iTunes U

iTunes Uは、Appleが提供するアプリのMOOCです。登録された講義は、iPhoneやiPadから受講することができ、課題を提出したり、講義のメモを作成することもできます。2013年3月には、世界で10億本の講座ダウンロードを達成しました。講座は、講師が自由に作成できます。

現在は、1,200以上の大学のほか、1,200以上の幼稚園〜高校に属する学校などにより、2,500以上の講座(非公開の講座を含む)が作成されています。

 

The Minerva Project

The Minerva Project

「世界一の大学をオンライン化することで、全米トップ大学の半分の学費で」をコンセプトに、2015年開校予定のオンライン大学です。

有名ベンチャーキャピタルであるベンチマークキャピタルから2,500万ドル(1ドル100円計算で約25億円)の大規模な資金調達(→リンク)を受けています。

現在、開校にあたって準備を進めています。世界中から優秀な教授を募るため、革新的な教育手法やシステムの発案者に対し50万ドル(1ドル100円計算で約5千万円)の賞金を提供する「ミネルヴァ賞」を創設するなどの取り組みが行われています。

「丸暗記による知性の証明」時代は終焉

最新のMOOCサービスを整理しましたが、テクノロジーの進歩によって誰でも簡単に、いつでもどこでも、あらゆる情報を無料で収集することができる時代はより一層加速していることがわかるでしょう。

これからの時代は、我々が学生時に慣れ親しんだ「丸暗記」による知性の証明だけでは太刀打ちできない時代となります。そのような時代に我々はどのようなキャリアアップを実現し、企業として従業員に教育研修を提供すればよいでしょうか?

その時代には「情報の価値を判断する能力」こそが鍵になると考えます。

MITメディアラボ客員教授スガタ・ミトラ氏は、以下のように述べています。

未来の子どもたちに教えるべきことは3つだけです。

読み書きする能力。
必要な情報を得る能力。
そして、その情報の価値を判断する能力です。

[出展] http://wired.jp/2013/01/02/vol5-sugatamitra/

この3つは、すでに成人している私たちにも当てはまります。

英語は当然のこと、より一層高いレベルでパフォーマンスを発揮するためには、第三カ国語の習得も求められるようになります。そして、文系理系に関わらず一般的なプログラミングスキルは「読み書きをする能力」の一つとして必須となるでしょう。

こうした時代には、今まで以上に様々なサービスやデバイスが「必要な情報を得る能力」を補完します。だからこそ、「情報の価値を判断する能力」を習得できているかどうかが、重要になるのです。

「情報の価値を判断する能力」を得るためには、上記で紹介したMOOCのようなサービスは非常に有効です。MOOCはオンラインではあるものの、受講にあたってはオンタイム含めて質問や議論が可能であり、世界中の学生からの多面的な意見を踏まえて、自分の結論を出すことが求められます。書籍、Web動画などの一方通行の学習と比べて、得られた情報を元に判断し、自分の意見を出すMOOCは、情報の価値判断力を養うのに非常に有効でしょう。

書籍「ワーク・シフト」(参考:2025年のはたらくを考える上でのヒントをくれる『ワーク・シフト』【HR×IT書籍紹介】にもあるとおり、これから我々が未来に向けて準備すべき資本の一つである「知的資本」を習得するためには、「さまざまな専門技能を次々と身につけることを意識して行動する」必要がありますが、現実的に時間的拘束や獲得コストにおいて難しい点もありました。

そんな中、間違いなく発展する世界的なMOOCサービスの勃興は、我々に「時間がなくて無理。お金がない。」「遠いから通えない。」などの一切の言い訳を使えなくさせます。結果として、「やる人」と「やらない人」の知的資本の格差は、収入格差にもつながっていくことになります。

そして、企業としてMOOCをこれからのグローバル社会における中期的人材教育の一環として取り入れることができれば、非常に有効な人材育成策となるでしょう。

 

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