【保存版】採用に関わる企業担当者は目を通しておきたい!「ソーシャルリクルーティング白書2012」調査結果のご報告

調査報告:50%以上の企業が、応募者のソーシャルメディアをチェック!約1割は不採用にした経験も!
2012年6月19日
株式会社garbs
株式会社garbs(本社:東京都港区、代表取締役:大畑貴文)では、企業の新卒採用活動および中途採用活動における、ソーシャルメディアの活用実態を明らかにするため、新卒採用、中途採用を行なっている企業を対象に、調査を実施いたしました。このたび「ソーシャルリクルーティング白書2012」として調査結果がまとまりましたので、ご報告申し上げます。
[調査結果からの注目すべきポイント]
★「人材採用と相性の良いソーシャルメディア」はFacebookが圧勝。Twitterよりもブログが高評価。
★50%以上の担当者が、応募者のソーシャルメディアアカウントのチェック経験あり。
★約1割の担当者が、アカウントをチェックした結果、不採用にした経験あり。
■回答企業の属性
[回答企業の業種属性]
[回答企業の従業員規模]
[調査結果を見る際の注意点]
「%」表示をする際に小数点第2位で切り捨てしているため、合計が100%とならない場合があります。
1.利用しているソーシャルメディア
■ソーシャルメディアを活用している企業の比率は47%。利用がもっとも多いのはFacebook、ついでtwitter
すでになにかしらのソーシャルメディアを採用活動に活用している企業の比率は47.6%と、約半数にのぼっていること、従業員規模が500人を超える企業のほうがソーシャルメディアの活用が進んでいることがわかった。
なお、Facebookは、すべての従業員規模において利用率が高いのに対し、Twitterは企業の規模が大きくなるほど利用率が下がっていた。また、ブログの健闘も目立った。「その他」のソーシャルメディアでは、USTREAM、Slideshareなどが挙げられた。
▼ソーシャルメディアの利用状況
▼利用中のソーシャルメディア [従業員規模別]
2.ソーシャルメディア利用の目的
■企業ブランディング、採用関連情報の発信が主な利用目的。コミュニケーションはまだまだこれから。
従業員規模に関わらず、企業ブランディングや、採用関連情報の発信が比較的高い数値となった。これに対し、ソーシャルメディア活用の利点のひとつと言われる、企業と学生・求職者の直接コミュニケーションは、規模の小さい企業のほうが重視していることもわかった。
外国人採用を目的にソーシャルメディアを活用するという回答は、すべての従業員規模で、ほとんど見られなかった。「その他」の回答には、マーケティングのフィードバックや、採用コストの削減などが挙げられた。
▼ソーシャルメディア利用の目的 [従業員規模別]
3.自社の採用と相性のよいソーシャルメディア
■ここでもFacebookが圧勝。Twitterよりもブログが高評価。大手はYoutubeも
Facebookの利用企業が多いこともあり、ここでもFacebookが圧倒的な評価を得た。これに対し利用度ではFacebookに次いで2番目であったTwitterは、相性の良さではその支持を大きく下げる結果となり、特に規模の大きい企業ではほぼ支持されていなかった。なお、規模の大きい企業では、Youtubeが支持されていることがわかった。
▼自社の採用と相性のよいソーシャルメディア [従業員規模別]
[参考] 今すぐ参考にしたい!国内企業の採用Facebookページデザイン50選!&制作時の注意点まとめ
[参考] ファンの40%が求人に応募!活用ツールにも注目!「Hard Rock Cafe」のソーシャルリクルーティング事例
4.採用専用のソーシャルメディアアカウントの有無
■500人以上の企業の約半数は、採用活動専用のアカウントを保有
従業員規模50人以下の企業がほとんど採用専用のソーシャルメディアアカウントを保有していないのに対し、500人以上の企業では、約半数が保有していることがわかった。ただ、50人以下の企業もソーシャルメディアの利用自体は44.6%にのぼっているため、採用専用のアカウントを設けるのではなく、企業としてのアカウントを採用活動にも活用していると見ることができる。
▼採用専用のソーシャルメディアアカウントの有無
5.採用目的のソーシャルメディアアカウント運用に関わる人数
■アカウント保有企業では、約6割が複数人でアカウントを運用
採用目的のソーシャルメディアアカウントを運用している企業の約6割が、複数人でアカウントの運用をしていることがわかった。複数人で運用に関わる場合の、ガイドラインやルールの策定などはソーシャルメディア運用の設計上、重要になってくると思われる。
▼アカウント運用に関わる人数
6.採用目的でのソーシャルメディア利用による効果
■約4割の企業が利用の効果を実感
上記の「1.利用しているソーシャルメディア」において、ソーシャルメディアの利用率が47.6%を示しているのに対し、利用の効果を実感している企業が38.5%となっており、ソーシャルメディアを活用した企業の約8割がなんらかの効果を実感していることがわかった。
▼ソーシャルメディア利用による効果
7.応募者のソーシャルメディアアカウントのチェック
■半数の担当者が、ソーシャルメディアアカウントをチェックした経験あり
応募者や面接予定者のソーシャルメディアアカウントをチェックした経験がある担当者の数は50.3%にのぼり、もはや珍しいことではなくなっていることがわかった。
▼ソーシャルメディアアカウントのチェック
8.応募者のソーシャルメディアアカウントの選考結果への影響
■約1割の担当者が、アカウントをチェックした結果、不採用にした経験あり
応募者のソーシャルメディアアカウントをチェックしたことがあるのは約半数であるのに対し、実際にその結果不採用にした経験がある担当者は1割程度であることがわかった。ただ、従業員規模50名以下の企業では、17.6%にまで上昇し、比較的規模の小さい企業で、この傾向が顕著であることがわかった。
▼ソーシャルメディアアカウントを見ての不採用
9.採用目的でのソーシャルメディア運用への不安
■1位は「人手が足りない」、次いで「想定外の書き込み」
「人出が足りない」が他の項目と比べて、高い数値を示しており、ソーシャルメディア運用という、これまで採用業務に存在していなかった新しい業務に対応できるリソースの有無がもっとも不安視されていることがわかった。また、「想定外の書き込み」や、「炎上の可能性」など担当者がコントロールしにくい事象に対する不安に関する数値も高く、運用ルールやマニュアル等の整備が進めばクリアされる可能性がある。「その他」として「効果測定ができない」「担当者の属人的スキルに左右される」「投稿ネタがない」などが見られた。
▼ソーシャルメディア運用への不安
10.採用目的のソーシャルメディアアカウント運用に対する社内の協力度合い
■アカウントを運用している企業では、ほとんどが「社内は協力的」と回答
アカウントを運用している企業では、社内への協力を依頼していない企業を除き、9割以上の企業が、「協力に積極的」もしくは「お願いすれば協力してくれる」と回答。採用のためのソーシャルメディア運営に対し、従業員が全般的に協力的なスタンスをとっていることがわかった。
▼アカウント運用に対する社内の協力の度合い
11.ソーシャルメディアへの採用広告出稿の有無
■採用広告出稿は、全体で13%と低調
ソーシャルメディア上に、採用広告を出稿した経験は、企業規模を問わず、1割程度とまだまだ低調であった。次の項目とも関係するが、ソーシャルメディア利用のための予算が取られていないことと関係していると見られる。
▼ソーシャルメディアへの採用広告出稿の有無
12.採用目的でのソーシャルメディア利用の予算取りの有無
■予算取りをしているのは全体では1割程度。大手は2割程度が予算取り
従業員規模50名以下の小規模企業では、予算取りはほとんどされていないのに対し、500人以上の大規模な企業では2割程度が予算取りをしており、また、3割以上が予算取りを検討しているなど、大手企業のほうがソーシャルメディア利用のための予算取りが進んでいることがわかった。
▼ソーシャルメディア利用の予算取り
13.競合他社との採用競争の対策
■採用はスピードが命。迅速な採用決定が最重要視
いずれの従業員規模でも「迅速な採用決裁」が高い数値を示し、スピーディーな選考、採用通知が、競合との競争に勝つための手段と考えられていることがわかった。選考に長い期間を要している企業は留意すべきポイントといえるだろう。また、転職市場に出ていない人材へのアプローチも高い数値を示し、この層へのアプローチノウハウを持っているかどうかが、採用の成否に影響することになりそうだ。
▼競合他社との採用競争の対策
▼競合他社との採用競争の対策 [従業員規模別]
14.中途採用で実績のある採用手段
■やはり強い人材紹介。ソーシャルメディアはまだ実績は少ない
人材紹介と求人広告(インターネット)が2強の様相を呈したが、これについで、人づてや社員の紹介など、いわゆる媒体を経由しない「人のつながり」による採用実績も高い数値を示した。ソーシャルメディアでの採用実績は3.3%にとどまり、実績はまだまだ上がっていないことも判明した。
▼中途採用で実績のある採用手段 [従業員規模別]
15.中途採用で機能しづらくなっている採用手段
■規模の小さい企業ほど、インターネット求人広告で成果がでにくくなっている傾向
従業員規模の大きな企業、小さな企業で明確に回答に差異が見られたのはインターネットの求人広告。規模が小さいほど、効果が出づらくなっていると回答していた。また、規模の大きな企業では、ハローワークが機能しづらくなっていると感じていることがわかった。
▼中途採用で機能しづらくなっている採用手段 [従業員規模別]
16.従業員の紹介による採用
■7割の企業が、従業員の紹介による採用活動を実施
従業員規模規模を問わず、7割程度の企業が、従業員の紹介による採用活動を実施していることがわかった。また、従業員規模が500人以上の企業では、それより小規模な企業と比べて、実施の検討度合いが強いことも判明した。
▼従業員の紹介による採用
17.従業員紹介による採用への報奨
■何かしらの報奨を出している企業は33%。
約半数の企業が、従業員の紹介による採用が成立した場合に報奨を出すか、もしくは報酬を出すことを検討していることがわかった。
▼従業員の紹介による採用への報奨
18.2013年度新卒採用、今後1年間での中途採用の予定
■新卒採用よりも中途採用を強化傾向
前年より採用数の増加を予定しているのが、2013年度の新卒採用では28.3%であるのに対し、今後1年間での中途採用は38.5%と、新卒採用よりも中途採用の強化傾向が鮮明になった。これに対し、削減予定は新卒採用では3.2%、中途採用では9.0%にとどまった。
▼2013年度新卒採用予定数
▼今後1年間での中途採用予定数
調査結果の総括
企業の採用活動におけるソーシャルメディア活用、いわゆる「ソーシャルリクルーティング」という言葉をメディアで見かけるようになってから1年以上が経過した。
今回の調査結果からは、「ソーシャルメディアを採用に活用する」ということが、もはや珍しいことではなくなり、何らかの利用の効果も感じられていることがわかる。また、利用率、具体的な予算取りという点では、従業員規模の小さい企業よりも、規模の大きい企業での取り組みが進んでいることも判明した。
利用されているソーシャルメディアが、Facebook、Twitterが上位であったのは予想の範囲であったが、実際に採用との相性の良さという点になると、Twitterがポイントを大きく下げ、また、企業規模が大きくなるほどその傾向が顕著であった。また、ブログの効果が高いと感じられていることは注目すべき点ではないだろうか。
ソーシャルメディアの利用が進んでいることは明らかになったが、ソーシャルメディアへの採用広告の出稿という点では、全体の13%程度にとどまり、まだまだ利用に至っていないこともわかった。これは、ソーシャルメディア利用のための予算取りをしている企業が、1割程度であることと関係があるものと思われる。
また、採用担当者にとっては、これまで採用業務に存在していなかった「ソーシャルメディアの運用」という新たな業務に対応するためのリソース不足が不安視されていることがわかった。「想定外の書き込み」や、「炎上の可能性」など担当者がコントロールしにくい事象に対する不安に関する数値も高く、また、複数人で運用しているケースも多いことから、運用ルールやマニュアル等の整備が今後重要になると思われる。
ソーシャルメディアの選考への活用という点では、約半数の担当者が応募者のソーシャルメディアをチェックしたことがあると回答し、1割の担当者がこれを元に不採用にしたことがあると回答するなど、もはや応募者側も、自分のソーシャルメディアアカウントがチェックされ、合否の要因のひとつになりうるということを認識すべきであろう。
一方、実際の採用実績という点では、ソーシャルメディアはまだまだ機能していないことも明らかになった。ソーシャルメディア活用の目的は必ずしもそれ経由の採用実績だけではないが、ソーシャルメディアを活用することで、採用コストを下げるということは簡単ではないようだ。
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「ソーシャルリクルーティング白書2012」PDFデータは、
以下URLよりダウンロードしてください。
http://social-recruiting.jp/data/SocialRecruiting_WP2012.zip
「ソーシャルリクルーティング白書2012」 調査項目
1.利用しているソーシャルメディア
2.ソーシャルメディア利用の目的
3.自社の採用と相性のよいソーシャルメディア
4.採用専用のソーシャルメディアアカウントの有無
5.採用目的のソーシャルメディアアカウント運用に関わる人数
6.採用目的でのソーシャルメディア利用による効果
7.応募者のソーシャルメディアアカウントのチェック
8.応募者のソーシャルメディアアカウントの選考結果への影響
9.採用目的でのソーシャルメディア運用への不安
10.採用目的のソーシャルメディアアカウント運用に対する社内の協力度合い
11.ソーシャルメディアへの採用広告出稿の有無
12.採用目的でのソーシャルメディア利用の予算取りの有無
13.競合他社との採用競争の対策
14.中途採用で実績のある採用手段
15.中途採用で機能しづらくなっている採用手段
16.従業員の紹介による採用
17.従業員紹介による採用への報奨
18.2013年度新卒採用、今後1年間での中途採用の予定[調査概要]
調査目的:採用活動におけるソーシャルメディアの活用について把握し、関係各位の参考に供する
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:新卒採用および中途採用を行なっている企業約3,000社の人事、採用関係者
調査期間:2012年5月10日~2012年5月31日
回答数:187社
▼「ソーシャルリクルーティング白書2012」
制作:ブログ「ソーシャルリクルーティングの世界」
http://www.social-recruiting.jp/
運営元:株式会社garbs(ガーブス)
http://garbs.co.jp/※「ソーシャルリクルーティング白書2012」に関する各種お問合せ
http://www.social-recruiting.jp/contact

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