あのSlideshareも傘下に!業績好調のLinkedIn!決算資料から読み解くビジネスとして躍進する理由



あのSlideshareも傘下に!業績好調のLinkedIn!決算資料から読み解くビジネスとして躍進する理由

LinkedInが好調だ。
先日発表されたLinkedIn2012年第一四半期(1月~3月)は、2011年第四四半期(10月~12月)同様に、アナリストの予想を上回る非常にすばらしい実績値となり、2012年第二四半期(4月~6月)予想も、前四半期に対して120%程度の見込みを発表するなど、昨年5月の上場以来、躍進を続けている。

今回は、LinkedInが発表している決算資料を元にその躍進の理由を考える。また、SNSを活用した採用手法であるソーシャルリクルーティングを展開する企業として世界で最も収益を上げているビジネスモデルや戦略を探る。

LinkedInの決算資料は、下記から自由に閲覧できるので参考にしながら、本記事を読んで欲しい。

LinkedIn's Q1 2012 Earnings
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1. 経営者

LinkedInの決算資料は、始めにCEOとCFOがLinkedInのアカウントで自己紹介するのが毎回のスタイルだ。

ちなみにCEOのJeff Weiner氏のLinkedInアカウント(http://linkd.in/JINhJI)からは、同氏が有名ベンチャーキャピタルであるAccel PartnersやGreylock のマネジメント職を掛け持ちしていたことや、Yahoo!のネットワーク部門でバイスプレジデントを務めていたという輝かしい経歴・実績に加え、現在は「Malaria No More」というNPOなどでボードメンバーを兼務している状況などもすべてわかる。

上場はもちろん、今回発表されたSlideshareを代表とする数々の企業買収、最近ではWindows Phoneまでカバーするモバイルへの迅速な対応などの背景には、Jeff Weiner氏の存在が大きい。

また、LinkedInの共同創業者であるReid Hoffman氏(http://linkd.in/IWZhEO)も会長職として積極的にLinkedInのPRを行い、最近では日本語での書籍も発売予定などLinkedInの認知度向上に貢献している。起業家、投資家としても非常に有名な同氏も、LinkedInにとって躍進の源泉である。(参考:リンク

2. 主要指標

LinkedInのユーザー数が1億5000万人を突破したことはニュースになったが、その後2012年3月末段階で1億6100万人に増加した。

サイトのユニーク訪問者数も順調に伸びているし、PVにおいても大きく成長している。この急激なPV増加を支えているのが、昨年の上場前後の積極的なM&Aの相乗効果や同社が力を入れているスマートフォン対応の成果、アメリカ以外での本格展開と考えられる。

特にスマートフォンや多メディアとの連携のための買収に積極的で、GmailプラグインのRapportiveの買収や、スマートフォンを活用した名刺スキャン/管理サービスであるCardMunchの買収は、LinkedInのPV増加や新規ユーザー獲得に貢献しているはずである。

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3. 売上成長率

上場した2011年5月より、対前四半期成長率は確実に成長しており、2012年第一四半期(1月~3月)の累計売上は188百万ドルで、日本円では150億円(80円/$)となった。3年前から四半期ベースで8倍となる成長は、昨今のトレンドとなるインターネットサービスと比較すると、決して大きくはないものの、法人から収益を上げる企業として着実な成長を遂げている。

2011年通期の売上実績は5億2220万ドルで日本円換算では420億円程度であるが、2012年通期ではより一層の飛躍となるだろう。

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4. 売上構成

LinkedInの売上構成は、大きく以下の3つに分けられる。

1 Hiring Solutions:法人企業向け採用ソリューション
2 Marketing Solutions:マーケティング(広告)ソリューション
3 Premium Subscriptions:個人向け有料サービス課金

3年前の2009年は売上の半分にあたる47%が3の個人向け有料課金が収益の源泉で、1の法人企業向け採用ソリューションは27%だった。現在では54%が1の法人企業向け採用ソリューションになり、3の個人向け課金は20%という売上構成の逆転が起こっている。

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この法人企業向け採用ソリューションでの売上拡大のために、同社の従業員数も飛躍的に増え、現在では4,000人を超える。その採用もアメリカ国内はもちろん、イギリス、インド、ブラジルなどでも積極的に増やしている。また、日本でも先日の決算発表と同時期に本格的な採用を行っている(リンクhttp://linkd.in/IWMcN2 )。

5. ユーザー分布

過去3年間で見るとアメリカ国内ユーザー比率が64%と少しずつ減少している一方、EMEA(Europe, the Middle East andAfrica)は微増、APAC、その他地域が非常にのびている。

LinkedIn

日本国内のユーザー数も60万人を突破とのことで、アジア地域にも支社が立ち上がり始めているので、今後は成長著しいアジアでのユーザー増が期待される。

また、現在は総訪問数の15%となるモバイルからのアクセスも、今後のCardMunchとの連携や、アプリの改善により躍進を支える可能性が高い。

6. 営業スタイル

LinkedInはプロフェッショナルネットワーキングサービスとして、純然たる「インターネットサービス」であるが、売上をあげるためのアクションとして初期の段階から法人向けの「Field Sales(リアルな対面営業)」に重点を置いてきた。

現在では54%が営業マンによる販売とのことで、採用対象もサービスを支えるエンジニア職はもちろん、Monster.comなど競合となる求人媒体サービス大手からも積極的に人材を採用している。

対面による「顧客接点数」が人材サービスとして重要なのは、日本国内だけでなく、アメリカでも同様であることがわかる。

LinkedInの売上は、Facebookなどの他のSNSや、Gree、DeNAと比較しても決して大きくないが、「プロフェッショナルネットワーキングサービス」としての独自性で特にビジネスの世界ではダントツの知名度を保有している。

最近チェックする海外のビジネス情報記事では、FacebookのLike!の数よりもLinkedInのシェアの数のほうが多いこともある。こうした現象は、今後国内でも着実に広がっていくだろう。

LinkedIn

以下、本文の参考となるURLをまとめておく。

Cardmunch
http://www.youtube.com/watch?v=BEsRH2vW74I&feature=plcp

米LinkedIn、Gmailプラグイン「Rapportive」を買収 2/23
http://vsmedia.info/2012/02/23/linkedin_rapportive/

まとめ:来期以降はアジア方面での成長が期待できる

2011年5月のIPO以降、LinkedInは順調に成長し拡大し、株主の期待に応えていることがわかる。

その躍進の背景には、優秀な役員による経営戦略、サービスの買収やモバイルへの対応によるサービス強化、企業向け人材ソリューション提案というビジネスモデルの確立、対面による営業スタイルなどがあると言える。

本文中でも解説したように、来期以降、日本国内も含め、アジア諸国での展開に力を入れていくことは確実である。日本国内の人材サービスにどんな影響を与えていくのか、また国内の期待値がどう変化するかなど、今後のLinkedInの情勢から目が離せない状況が続きそうだ。

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